ネットで検索をすると、「経歴の詐称方法」「転職のウラ攻略法」等のサイトがみつかります。
そう言ったサイトで一番紹介されているのは、前々職の期間詐称です。
直前の職で無い所が、肝なのですね。
前職の場合は「源泉徴収票等でアシがつく」との注意が、ご丁寧にされています。

それで、どのようにして期間を詐称するか。
複数の職歴を一つにまとめてしまうのが、もっともポピュラーな方法のようです。
短期間のアルバイト勤務を列挙しないで、「○年~○年は、A社、B社、C社で勤務」と言った様に書くわけです。
この手法は悪質なモノも存在していますが、職業紹介所などのコーディネーターが、履歴書の見栄えを良くする為に提案している事もあります。
一概に本人が悪いとは言えません。
「ちょっとカッコを付けたかっただけよね」の類も多いです。

そんな、裏攻略を紹介しているサイトでも、職能にまつわる詐称は推奨していません。
懲戒になる可能性が高いからと言うのが理由です。
ところが、実際に私たちが行っている調査を見ればどうでしょう。
結構な割合で、能力の詐称が見つかります。
詐称する側は、能力が無くても「入社できればラッキー」程度で応募をしてきます。
入社後にバレれば、開き直り「不当解雇」を叫ぶ輩もいるでしょう。
ですが、履歴書に詐称があった場合は「不当解雇」の主張は全面的には認められなくなります。

当社で行って理う中途採用への応募者の前職調査(バックグラウンドチェック)では
「能力不足なのにパワハラが酷かった」
「昼休みが終わったら、居なかった」
「備品を持ち逃げして、音沙汰無し」
「本部長の役職どころか、短期のアルバイト従業員」
珍しい所では「名前が偽名」
と多種多様の詐称やトラブルが判明しています。

裏転職法で得た知識は、結局のところ、付け焼き刃です。
しかし、付け焼き刃でも、刃物は刃物。知識が無ければ損をするのは企業側です。
履歴書や紹介状を鵜呑みにしていませんか?
あなたが目にしているその職歴は、深く考えもしない応募者がつけた刃物かもしれません。