取引先の与信調査を行うに当たり、時代を感じる事がよくある。

以前は「反社会的勢力との関与調査」なんて、こちらが重要性を必死で説かないと必要性を理解してくれない企業が多かった。
しかし、最近は、そこを重視した信用調査の依頼が殆どである。

世間一般の景気が悪くない時代には、儲けている企業はどうしても脇が甘くなる様で
甘い話にひっかかったりし、取引を始めてからの調査が増える。
「取り込み詐欺かも」「投資詐欺にかかったのかもしれない」「派手にしているから儲かっているのかと思ったら支払が遅れている」等々・・・
債権回収の調査も多くなる。

コンビニが増え続けていた時代には、
フランチャイザー、フランチャイジーの調査、テナント調査、テナントの入居者調査が多かった。

大震災の後は、太陽光発電等の再生可能エネルギー関係の調査が増えた。
地権者、土地ブローカー、パネル業者、不動産会社等・・・

最近は、仮想通貨関係の企業の調査、マンションやビルを購入する為の建設業者、仲介業者の調査、が増えてきた。

時代に応じて、調査員も色々と勉強をしないと調査にならない。
今の課題は「仮想通貨」絡みだろうか。
企業体質を調べるのは、今までどおりであるが、
雨後のタケノコの様に次から次へと出てくる企業、新しいからといって悪い訳ではないし、判断が難しい。
何より、仮想通貨のシステムそのものが、いまひとつ理解し辛い。
そういったもので稼いでいる企業の利益が読めない。
投資する程のお金もない、しがない一調査員としては、実体験を積む訳には行かず、ただただ机上で学ぶのみ。