各企業で入社式が行われ、新社会人が実社会へ参加する季節となりました。
数年もすれば、転職を考える者、既に転職済みの者も増えてくるでしょう。

新卒採用者の場合、3年以内の離職がもっとも多く、約30%にのぼります。
(早期離職率については会社規模が小さいほど離職率が上がるそうです。ブランド意識でしょうか)
「今の若い者は・・」と早期退職をする若い社会人に小言を言いたくなるのですが・・・
実はそれは早計で、キャリア中途採用の早期離職率は、約50%にもなるそうです。
よほどの大企業の新卒者採用ならば、早期離職を見こした採用もできるでしょう。
しかし中小企業では、なかなかそうは出来ません。
「定職率を上げなくては」と先行きを考える経営者の方は多いです。

80年代のバブル経済期から「終身雇用で働く」という考え方がなくなり、
キャリアアップと称した転職が増えている事はご存じの事と思います。
当社に調査依頼される履歴書にも、退職理由に「キャリアアップ」「スキルアップ」と書かれている事は少なくありません。
しかし実際の調査による退職理由は、「業務のミスマッチ」「給与、労働時間に不満」
「実力不足」「上司と反りが合わなかった」等の方を圧倒的によく耳にします。

定職率を上げるには前職の退職理由が事前にわかれば、改善は可能と言う事です。
採用前調査(バックグラウンドチェック、リファレンスチェック)や履歴書を調べると言うと、
経歴の詐称にばかりに焦点をあてますが、実は辞めた理由を知る事は大切な事なのです。
前職の経歴チェックは後ろめたい事ではなく、企業が前向き存続するための手段の一つなのです。