東京証券取引所の市場区分が現在の4市場から3市場に再編され、今年の4月からプライム、スタンダード、グロースという新たな市場がスタートします。
東証1部に相当するプライムへは、元々1部に上場していた2185社の内、1800社以上が移行を表明しています。
ただ、1800社の中には流通時価総額100億円以上などの新たな上場基準を満たさない企業が300社弱含まれており、経過措置が取られる様です。
今回の市場再編において特にプライムが目指すのは、世界の資金を集める魅力に足る国際的な企業が集まる市場です。
M&Aや買収などが盛んに行われ新陳代謝が激しく流動性も高い欧米市場に比べ、日本は1部であっても国際的には小粒の企業が多く親子上場や株式持ち合いなどにより流動性が低い企業も目立ちます。
新たな上場基準を満たしている企業もそうでない企業も、今後は特にプライムにおいては国際的な魅力に欠ける企業の淘汰が進んでいくものと思われます。
また、ESG投資なども活発になっており、柔軟に世界の基準に合わせていく姿勢も求められます。
弊社の企業信用調査においても、コロナ禍により落ち込んだ業種などではすでにM&Aや買収などの動きが非常に活発に見られます。
しかし、コロナ禍の終息とともに量的緩和は縮小し金利は上昇する傾向にあり、今後の資金調達は予断を許さない状況です。
企業の真の実力が試される時期を迎えつつあり、現状を客観的につかむためにも企業信用調査は必須であると言えます。