近時の企業倒産の要因は、円安や原油高、人材不足など枚挙に暇がありません。
ただ、例年6月初旬からの倒産理由で気になるものに、3月末決算企業が納税できずに企業継続を諦め、倒産、廃業する場合があります。
決算数字上は黒字であっても、その分の資産(現金)を実際に残しておらず、急激に業績悪化をした期の納税ができないケース
銀行借入をしたいが為に、黒字決算(粉飾決算)をしたが、支払うべき納税資金がないケース
といったものです。
関連企業が多い企業では、グループ内で資金の遣り取りを行う事により、黒字企業にお金が残らないといったケースもあります。
税務署に相談すれば、分割支払い等の手段を得る事ができますが、何れも高い利息がつく為、オーナーが高齢の企業などは廃業の道を選択したりするのです。
そして、それらの企業実態が、表面上では想像できない驚くべき赤字企業で、平穏な廃業とすべきところが破産手続きとなる場合もあるのです。
既存取引先について、少しでも疑問を感じたら、早めの信用調査により実態把握をしておくことが重要です。