バックグラウンドチェックでの前職取材で、さほど悪い社員でもないのに「早めに辞めてくれて会社として助かった」という声を聞くことが増えました。
一社で長続きせす早期退職をする従業員の問題が取り上げられることが多いですが、従業員の短期での退職を望んでいる企業も少なくないからです。
年功序列が崩れつつあるとは言え、社歴に応じた給与アップは殆どの企業で継続中です。
経験が職能を上げる職種ならばそれで良いのですが、単純作業的なものや、年齢を重ねるほどに能率が下がってくる職種の場合、動きが良く若い社歴の浅い(給料の安い)人材の方が重宝されます。
AIの拡大により、今後益々そういった流れとなると思われます。
また、社内の空気のマンネリ化を防ぐ為、外からの新しい風(アイデア)を入れたいと考えている企業も多いのです。
そういった際に「何か社員のネガティブ材料を調査で見つけて自発的に辞めてもらえる方法などはないか」といった相談を受ける事があります。
不良社員ならばいざ知らず、そんな都合の良い調査結果は期待できません。
大手企業では退職金の上積みなどで早めのリストラ対策ができますが、中小企業はそういった資金力もありません。
企業側も採用時から、終身雇用ではない雇用システムを考える時代が来ています。