ご存じとは思いますが、暴力団と知りながら交流を続ける企業には、様々な処分が下されます。
処分期間は交流の状況によって変わりますが、期間を過ぎても処分解除には「暴力団又は暴力団関係者との関係がないことが明らかな状態になるまで」と言う条件を満たす必要があります。
警察では企業等がそうとは知らずに交流を行わぬよう、取引開始の契約書に暴力団関係者と判明した時点ですぐに契約の解除ができるように暴力団排除条項を設ける事を推奨しています。
しかし、それだけで十分でしょうか。
これは、東京のある企業の社長の反社会勢力関与調査した時の話になります。
その社長自身は暴力団員ではなかったのですが、調査により実家が福岡の指定暴力団の現役幹部宅であった事が判明したのです。
この場合、対象の社長が組員でなくとも、警察から密接交際者(反社組織と交流がある者)認定を受ける可能性が大いにあります。
同調査は契約前の調査であった為、依頼された企業は危険な橋を渡らずに済みました。
この様な事は、調査をしなくては判るものではありません。
やはり、取引開始前の信用調査は不穏分子の流入に有効と言えるでしょう。
もっとも、この調査対象の場合は詐欺容疑での逮捕歴があったので、暴力団の関係者でなくとも、お勧めはしませんでしたが。