今年のノーベル経済学賞は、男女の賃金格差の要因などを研究したハーバード大学教授のクラウディア・ゴールディン氏が受賞しました。
ゴールディン氏の研究は、過去200年以上さかのぼって女性の就業などに関するデータを調査分析し、女性就業率は産業が農業から工業へシフトしていた19世紀には低下し、20世紀初頭から上昇していくU字型を描くことを明らかにした、という興味深いものです。
従来の20世紀のデータを基にした研究では、経済の成長に比例して女性就業率は上昇するものと考えられていました。
ゴールディン氏は受賞後、日本の労働市場や少子化にも言及し、日本の女性の労働環境に対する課題なども指摘しました。
人手不足が続く日本の雇用情勢においても、女性の就業なども含め要因を的確に分析した施策が期待されるところです。
人材の採用業務についても、面接などの目先のデータのみで判断するのは早計です。
前職場での状況など、過去にさかのぼり調査分析することで本当の姿が見えてきます。