特殊詐欺の一種に劇場型詐欺と呼ばれる手法があります。その名の登場人物がそれぞれの役割を持っている事に由来します。

典型的な例として、ある被害者は知人の紹介でAと繋がりができました。そしてAからBを紹介されます。その後、Bは「当社の未公開株を買わないか」と誘いますが、被害者は興味がなかった為、断りました。次にCから「Bの未公開株を持っているなら買いたい」と、Bの掲示額より高額での買取り希望連絡がありました。理由は、Bの株は将来性が見込まれているからだと被害者に伝えます。儲け話を得た被害者は、Bに株の購入をしたいと連絡。商談がまとまり入金をするも、その後はA~C全てが音信不通になり、詐欺にあった事に気付く、と言った話です。

おわかりの様に、アルファベットの登場人物は皆、詐欺仲間です。このケースのポイントは、最初のコンタクトは悪意のない知人の紹介から、という点です。おそらく知人はAのおかげで何らかの利益を得た等でAを信用しており、Bを被害者に紹介をしてしまったのでしょう。
実際には、もっと多くの「役者」が入れ代わり立ち代わり登場し、不安、安心、焦りを煽り、被害者をその気にさせます。また、詐欺のシナリオは無限に存在し、演出も巧妙になっています。新規取引等を始める際は、知人の紹介であっても、先ずは調査で先方や案件の実態を知る事をお勧めします。